2025.09.10社長コラム
責任の取り方
株式会社東具 代表取締役社長の清水貴義です。
日頃より、東具に関わる皆様方には誠に感謝いたします。
日中は35℃を超える気温の地域もありますが、朝晩の日差しは厳しさが控えめになっている気がします。
秋眠活動(※9月1日~11月30日迄は人知れずパワーを抑え気味に過ごす私のmyルール)に入る私にとっては、秋の訪れに切なさを感じます。
とはいえまだまだ油断の出来ない暑さが続くでしょうから、熱中症対策は怠らず健康には配慮していきたいです。
そんな折に、現内閣総理大臣の辞任表明がありました。1年未満という短い期間でしたが、その重責を担い私たちの想像もつかないご苦労も多かったことと思います。
昨年の衆議院選挙、今年の都議会選挙、7月の参議院選挙の敗北が直接の辞任の原因とされていますが、実際のところ国民はどう解釈しているのでしょうか。 物価の高騰、賃金が上がらない、米国との関税問題など、身近なところでいうとこれらの問題を気にしている国民がほとんどではないでしょうか。
しかし政治家は自分たちの政党の勢力が衰え気味のとき、党員はその責任を党首に追求し、そして動かない党員が文句を言っているように映っています。
政治の世界に限らず世の中には責任の取り方について考えさせられることが多くあります。
企業の場合は、業績不振や、社員の事故や不祥事によりトップが辞職をするケースがあります。
しかし、前者の辞職という責任の取り方は、はたして本当に責任を取ったことになるのでしょうか。トップが特別いいかげんで害を与えるような人であれば、然るべき措置により辞職にもっていくべきでしょうが、自ら志半ば(こころざしなかば)で身を引くということであれば無責任ともとらえられます。
ただ、周囲からの圧力により辞職に追いやられるケースもあります。辞職する本人も自分の本意とは違った決断をすることになるのかもしれませんが、その場合は不憫でなりません。
周囲が圧力をかけるのではなく、共に協力して善処していくことを目指せば、責任の押し付け合いにならず自分ごととして考えられるのではないでしょうか。
インターネットショッピングの不良品の返品交換のように、間違ったことだけをシンプルに訂正して、お互い納得のうえで次に活かすというような建設的な考えが、ことをスムーズに善処することにつながると思います。
否定したり圧力をかけたりすることで、本来のその人の「らしさ」を消してしまうことがあります。周囲の状況などを鑑みて融和に努めることは自然なことですが、そればかり気にしてしまっては本来のパフォーマンスが発揮出来ず流されるだけになってしまいます。
責任を取るということが、辞めるということに直結しないように、周囲の人こそ広い視野をもち、責任を取るべき人に頑張ってもらえるように周囲が応援する動きをすることが理想的だと感じます。そして辛抱して良い結果を出すというシンプルなことが、責任を取る人には必要なことだと思います。