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2023.12.13販促・マーケティング

ロイヤルカスタマーを作るマーケティング手法 リテンションマーケティングとカスタマーマーケティング

こんにちは、開発チームの加藤です。

今回はユーザーのロイヤルカスタマー化を狙う理由とそのためのマーケティング手法についてご紹介します。

1:5の法則と5:25の法則

通常、商品やサービスを販売するだけではなく、CRM(Customer Relationship Management)を行い、ユーザーをロイヤルカスタマー化させるのは「既存顧客の維持は新規顧客の開拓よりコストがかからない」ということが理由の1つです。
実際に、ある調査では、新規ユーザー獲得のためのコストを比べた時に、予算の一部をカスタマーサービスなどに振り分け充実させている会社の方がそうでない会社より低いという結果が出ています。つまり、カスタマーサービスなどユーザーのためのサービスに投資して充実させることで、既存ユーザーの解約率が下がる=既存ユーザーの減少率が下がる=必要とする新規ユーザー数も少なくてよく、新規ユーザー獲得にかけなければいけない金額が減るという訳です。

【 1:5の法則】

新規ユーザーを獲得するためのコストは、既存ユーザーにリピート購入してもらうためのコストの5倍必要だという法則です。
例えば、既存ユーザーにリピート購入してもらう施策なら、DMを送るコストで済む場合でも、新規ユーザーを獲得するには、宣伝広告や販促を行う必要があるなど、様々なコストがかかることが多くあります。

【5:25の法則】

既存ユーザーの離脱率を5%改善すると最低25%の利益改善が期待できるという法則です。
ユーザー離れを防ぎ、新規ユーザーの獲得が必要なくなれば、必然と、その分のコストが下がります。新規ユーザーを獲得するためのコストが大きいので、その部分が必要なくなれば、逆に利益が大きくなります。

そのほか、ユーザーがロイヤルカスタマー化した場合、多くは他社を利用せず自社の製品やサービスをリピートして利用するので、一定量の売り上げを確保することができます。また、熱烈なロイヤルカスタマーは自らが広告塔になり、周りに商品をアピールし新規ユーザーを増やしてくれます。

このように、コスト面以外でも、ユーザーのロイヤルカスタマー化は自社に利益をもたらすことが多くあります。

■リテンションマーケティングとカスタマーマーケティング

ユーザーのロイヤルカスタマー化を狙うマーケティングの考えとして、リテンションマーケティングとカスタマーマーケティングがあります。

リテンションマーケティングは、現在の自社ユーザーや今は購入はないが以前に購入した履歴があるユーザーに対して、商品やサービスを利用してもらい継続的なユーザー=ロイヤルカスタマーになってもらうことを目的としたマーケティングです。
カスタマーマーケティングは、ユーザーの維持を前提に、ユーザーの成功体験・カスタマーサクセス(ユーザーが望んでいる結果を出す)を実現し、ユーザーに自社の「ファン」になってもらう=ユーザーとの関係を強化していくことを目的としたマーケティングです。

リテンションマーケティングとカスタマーマーケティングはCRMを行う際の1つの考え方で、またこれらのマーケティングを行うにはCRMが重要になるという関係です。

■リテンションモデルの定義

デジタル社会に突入して消費者の購買行動が激変したといわれている中で、サクセスラボ株式会社代表取締役の弘子ラザヴィ氏が提唱するモデルです。

①日常的・継続的にサービスを利用しモノの所有に対してではなく、コト(効果・成果)に対して報酬を払う
②顧客がいつでも利用を停止する選択権を持ち、また初期投資(費用)が極力少なくていい
③利用者が、そのサービス無しでは生活や仕事が「不便になる」「使い続けたい」など、明らかにサービス自体が必要不可欠な存在となっている(更新・最新化され続けている)
④顧客自身が嬉しい効果を得られるのであれば、自身の個人データをプロバイダーが取得することを許可する

これらはサブスクサービスが浸透される中で考えられたマーケティングモデルですが、オフラインでのビジネスでも同じように考えられます。

店頭で売られているあるチョコレート菓子で考えてみます。

①チョコレート菓子を買うのではなく、そのチョコレート菓子を食べて自分が得られる体験(食べるとリラックスできる、やる気が出る、楽しくなるなど)に対して報酬を払う
②購入に関する選択肢は消費者にある
③他のブランドから同じようなチョコレート菓子が発売されていても、ユーザーがそのブランド以外は買いたくないと思っている。
④購入者特典やポイントプログラムなどがある会員サイトに登録する

コアなファンユーザーがいることで有名なスターバックスやappleなども、リテンションモデルにあてはめることができます。

■カスタマーマーケティングの施策

カスタマーマーケティングは様々なシチュエーションで実施されます。その中でで行われる施策をいくつかご紹介します。

・オンボーディング施策

商品やサービスを利用することができて、使いこなせるように導くことです。例えば、購入者に使い方教室を開いたり、チャットや電話などで使い方などに関するカスタマーサポートを提供したりします。
このとき、提供するサポートの内容はユーザーごとに決定すべきであり、適切なサポートサービスをユーザーに実施することによって、企業側は各ユーザーが必要とするサポートを適切なレベルで提供できます。
また、オンボーディングが完了したユーザー=使いこなせるようになったユーザーは、最初の「使い方がわからない・使えない」というハードルがなくなりますので、必然と解約率低下につながります。
「使い方がわからない・使えない」が早期離脱の原因の1つなので、適切なサポートでユーザーを「使いこなせる」へと導くことが必要です。

・コミュニティ施策

ユーザーのコミュニティを作ることで、ユーザーに仲間意識を与え、ファン化を促せます。ファンクラブや会員サイトなどが以前からありますが、SNSが広まった現在ではネットワーク上のオンラインコミュニティも大きな存在です。
コミュニティでは、イベントを開催し集客につなげたり、ユーザー同士でその製品やサービスのトラブルを解決したり、様々な交流が持たれてます。
また企業側にも自社でコミュニティを持つことは、リアルなユーザーの声が聞けたり、コアなファンを育成したりとメリットがありますが、コミュニティが荒れないように正しく運営マネジメントすることが必要になります。

・顧客の「不満」を解消するための施策

ユーザーの不満を解消することは、商品サービスの向上につながります。
どのような商品やサービスでも、ユーザーになったからと言って、商品やサービスに対して満足している訳ではありません。中には「不満」を抱えながら利用しているユーザーもいます。また、ユーザーが抱える「不満」は「問題点」でもあります。
ユーザーアンケートやカスタマーサービスに寄せられた意見、コミュニティサイトのコメントやSNSの投稿など、様々な場所にユーザーは「不満」を寄せます。それら「不満」を集め分析することで、商品やサービスに対する不満=商品の問題点を改善できます。例えば、味が1つしかないことに対する不満があれば、味のラインナップを増やすなどします。逆にこれらの「不満」を放置すると、ユーザー離れにつながる可能性があります。

・利用促進施策

メルマガ配信や、クーポンの発行、ユーザーの感想など、利用促進する施策はユーザーの消費行動に少なからず影響します。
新規顧客と比較して既存ユーザーへのセールス成功確率は高く、これらの施策も新規顧客開拓より高い費用対効果を発揮する可能性があります。SNSや自社コミュニティを活用して、利用促進のための施策を実施するメリットは、拡散スピードが速く、拡散範囲も広いことが上げられます。

■まとめ

今回はユーザーのロイヤルカスタマー化のための2つのマーケティング手法をご紹介させていただきました。
ロイヤルカスタマーは自社にとって大きなメリットとなります。全体のマーケティングを行う中でも重要な部分となります。

マーケティングでこれが正解というものはありませんが、様々な手法や考え方を知っていることは、マーケティング戦略を練る上で有利になります。
今後も、マーケティングについてご紹介させていただけたらと思います。

投稿者

加藤

企画開発部 開発チーム

加藤

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