東具のモノづくり

[質感を極めて、感覚に訴える。]象印マホービン株式会社 様 / 炊飯ジャー極め羽釜

[質感を極めて、感覚に訴える。]象印マホービン株式会社 様 / 炊飯ジャー極め羽釜

かつてないグレードの炊飯ジャー。その高級感を、どう伝えるか。

象印マホービン様の「炊飯ジャー極め羽釜」は、象印史上それまでの炊飯ジャーの常識を大きく上回るグレードで、高級炊飯器市場を開拓するきっかけとなった商品です。10万円超クラスの炊飯器というのは初めてでしたから、従来の上位機種の延長ではなく、1段上の高級感が求められていました。

東具のものづくりにおいて、まず大切なのが“案出し”です。どうすれば、かつてない高級感を伝えることができるのか。営業からデザイナー、企画開発まで、担当メンバーが集まりブレーンストーミングを重ねました。そして辿り着いた答えが「かまど」でした。極め羽釜は、象印様がおいしいご飯を炊く方法を追求したところ、かまどで炊いたご飯が一番おいしく、その炊きあがりを炊飯ジャーで再現しようと開発された商品です。私たちもかまどの再現性にこだわり、売り場で目にした瞬間、かまどで炊いたご飯のおいしさが直感的に伝わるような表現をめざしました。

東具ならではの表現力で、かまどの質感を極める。

徹底的に本格志向でいこう。東具らしいものづくりをしよう。そんな意識をメンバーで共有し、制作に取り組みました。紙では製品の高級感を伝えきれないと判断し、成型を用いて本格的なかまどを作り込むことに。デザイナーの図案をもとに試作品を削り出し、着色を行い、本物のかまどが持つ風合いや、薪がチカチカ燃えている様子、かまどの内部が炎を受けてオレンジ色に染まっているところなど、職人芸と呼べる域までディティールを極めていきました。

前面にくる製品名やキャッチコピーの文字も、金の箔を使い高級感を強めました。また、極力ムダを排除したデザインを追求することで、見た人に本当に伝えたいメッセージが伝わるよう情報を整理しました。

そして、象印様へのプレゼンテーションを行った結果、こうした本格かまどの高級感などを評価していただき採用にいたりました。納品後も売り場に足を運び、実際の展示風景を確認していますが、販売員の方が購入者様に極め羽釜を薦めていらっしゃる光景が度々見られます。

組み立ては3分以内、営業現場まで考えたものづくり。

追求したのは、デザイン性と高級感だけではありません。メーカーの営業の方は、1日に何件も売り場をまわられます。営業車の荷台に効率良く積み込める梱包であること、売り場で3分以内に組み立てられることなど、実際に営業されるシーンを想定し、効率化も徹底的に追求しました。また、この展示台の使用期間は1年間を想定しており、紙を素材にした台でありながら、約8kgの炊飯ジャーを1年間載せても耐えられるよう一定以上の強度を出しています。

こうした複合的な視点からものづくりができるのは、営業、デザイナー、企画開発、さらには外部の協力企業にいたるまでが課題や目標を共有し、チームとして機能しているからです。たとえば、デザイナーは外観のデザインだけを考えるのではなく、量産化や梱包・配送のことまでイメージしながら図案を練る。そんな連携が自然にできる土壌が、東具のものづくりを支えています。